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築年数を感じさせない!マンション一室を多目的に使用できるワンルームスタジオタイプへ
■概要
今回は、オーナー様が事務所として使用されていたマンションの一室を、多目的に使えるワンルームスタジオへリフォームした事例をご紹介します。
「もう使わないけど、業者も知らないしどうしよう…」というお悩みから始まった今回のご依頼。
築年数が浅い物件にも負けない洗練された空間へと生まれ変わりました。
■建物概要
場所:東京都渋谷区
マンション構造:鉄筋コンクリート造(RC)
用途:賃貸集合住宅
対象物件:図面参照
面積:50㎡
工期:約1か月半
- 提案図面
■ご依頼の経緯
E様は、弊社と日頃からお付き合いのある協力業者様を通じてご紹介いただいたお客様です。
もともとはご自身で事務所として使用されていたマンションの一室ですが、今後は使用する予定がなくなり、「ただ空けておくのももったいない」とのことで、活用方法を検討されていました。しかしE様は、これまで大掛かりなリフォームを依頼された経験がなく、「どこに相談したらいいかわからない」「どんな工事ができるのかもイメージがわかない」といった不安をお持ちでした。
また、築年数はある程度経っているものの設備はしっかりしているため、「築年数が浅い物件にも引けを取らない魅力ある部屋にしたい」「せっかくなら、住居としても仕事スペースとしても使えるような多目的なワンルームにできたら…」という具体的なご希望をお持ちでした。
他にも、「今ある床暖房は残したい」「以前取り付けた丸鏡が気に入っているので、きれいに取り外して自宅で使いたい」「将来的な使い方を考えてバリアフリーにも配慮したい」など、細やかなこだわりも。設備の更新だけではなく、将来の利用者目線でも“選ばれる部屋”にしたいという強い思いが感じられました。
このような背景をふまえ、E様のイメージやご要望を丁寧にヒアリングしながら、機能性とデザイン性を兼ね備えたワンルームスタジオへのリフォームプランをご提案させていただきました。
■お悩み(課題)
居住だけではなく、多目的に使用できるワンルームスタジオタイプとしたい
築年数が浅い物件に負けない部屋にしたい
床暖房は現状通り活かし、絨毯からフローリングにしたい
洗面化粧台の丸鏡を新しく縦長の丸鏡に変更し、既存の丸鏡を自宅に取り付けたい
洗濯機置き場を設けたい
これら一つ一つのご要望に丁寧に向き合い、最適なプランをご提案しました。
■居住だけではなく、多目的に使用できるワンルームスタジオタイプ(※)としたい
E様の一番のご希望は「用途を限定せず、住居にも仕事にも使えるような空間づくり」。そのため、仕切りや収納の配置は最小限に抑え、開放的でフレキシブルに使えるレイアウトをご提案しました。床材や照明もシンプルで上質感のあるものを選定することで、住居・仕事・趣味など様々な使い方が可能な空間へ。
※部屋の区切りがなく、トイレ、洗面所、浴室、キッチン以外は一つの大空間になっている間取りの事を言います。
【リビング】
- 施工前
- 施工中
- 施工後1
- 施工後2
- 施工後3
- 施工後4
■築年数が浅い物件に負けない部屋にしたい
築浅物件と比較される可能性もあるため、内装や設備の「見た目」と「機能性」両面でのアップデートが必要でした。そこで、フローリングや照明、洗面化粧台の鏡などの“印象を左右するポイント”を重点的に更新。コストを抑えつつ、トレンド感と清潔感を兼ね備えた空間に仕上げました。
【キッチン】
- 施工前
- 施工中
- 施工後
【バス】
- 施工前
- 施工中
- 施工後
【洗面化粧台】
- 施工前
- 施工中
- 施工後
【トイレ】
- 施工前
- 施工中
- 施工後
【壁面】エコカラット採用
- 施工前
- 施工中
- 施工後
- 施工前
- 施工中
- 施工後
■床暖房は現状通り活かし、絨毯からフローリングにしたい
ガス式の床暖房が備え付けられており、絨毯でしたが、オーナー様のこだわりで木製のフローリングにしたいという要望があり、床暖房に対応するフローリングを選定しました。既存の床暖房を活かすため、施工方法や仕上げ材を慎重に検討。床暖房対応のフローリング材を選定し、熱伝導効率を損なわないよう、断熱材や下地処理にも工夫を凝らしました。快適さと見た目の両立を実現しています。
- 施工中
- 施工中
- 施工後
■洗面化粧台の丸鏡を新しく縦長の丸鏡に変更し、既存の丸鏡を自宅に取り付けたい
現地調査の上、既存の丸鏡を傷つけずに丁寧に取り外し、自宅用として再利用できるよう梱包・運搬まで対応しました。新たに設置する洗面鏡は、E様のご希望に沿って“縦長の楕円形デザイン”を選定し、空間全体の印象がスタイリッシュになるよう仕上げました。
- 施工前
- 施工中
- 施工後
■洗濯機置き場を設けたい
これまで室内に洗濯機の設置場所がなかったため、新たに排水・給水設備を整備。日常の使い勝手を考慮し、最も動線の良い位置に設置しました。併せて、防水パンや棚なども追加することで、収納性も高めています。
- 施工前
- 施工中
- 施工後
■デザインと色選びのポイント ~変えられない部分から考えるリフォーム計画~
改修工事におけるデザインや色の選定では、「変えない部分」を起点にプランニングすることが非常に重要です。
特にマンションの場合、管理規約や構造上の制約からサッシ(鋼製建具)などの共用部に関わる部分は改修が難しいケースがほとんどです。
今回の物件でも、サッシ類や木製建具、収納扉などは既存のまま残す必要がありました。
そのため、リフォームにおけるデザイン計画では、これら“変えられない要素”をベースカラー(茶系)として捉え、他の床材や建材、水まわり設備などのカラーを統一感を持って選定することがポイントとなります。加えて、建物の外観やエントランス、共用部の雰囲気も考慮し、全体として違和感のないトーンで統一することを心がけました。
具体的には、
フローリングにはグレージュ系を採用し、落ち着きと柔らかさを両立。
水まわりの床材には、白を基調とした大理石調のマーブル柄を用いることで、高級感と清潔感を演出。
壁面クロスには、空間全体になじむような落ち着いた石目調のデザインを選定。
廊下と一部壁面にはエコカラットをアクセントに取り入れ、空間に奥行きと上質な印象を加えました。
玄関を開けた瞬間、エコカラットが壁画のように空間を引き締め、印象的な“お出迎え”となるよう意識しました。
また、リビングに進むと、元々設置されていた鏡下の壁にも同様のエコカラットを採用し、空間全体の統一感と洗練された雰囲気を演出しています。
こうした**「変えられない部分を活かしつつ、変える部分で調和をつくる」**という視点こそ、リフォーム成功のカギだと私たちは考えています。
■施工後の様子
- 施工後
- 施工後2
- リビング2
- 施工後3
- リビング4
- 施工後1
- リビング6
- 施工後4
- 施工後
- 台所・洗濯機置場・収納
- 洗濯置場・収納
- 施工後
- 施工後
- 施工後
- 施工後
■まとめ 〜細部まで想いに寄り添った“選ばれる空間”づくり〜
今回のリフォームでは、E様の「住居としても仕事スペースとしても使えるような多目的なワンルームにして、次に使う方にとっても心地よく、機能的な空間にしたい」という強い想いをかたちにすることを第一に考え、細部まで丁寧にプランニング・施工を行いました。
床暖房を活かしたままのフローリング化や、多目的に使えるスタジオ仕様、収納や照明の工夫、表札の名前表記、さらには洗面鏡の再活用に至るまで、一つひとつのご要望に真摯に向き合うことで、E様にも大変ご満足いただける仕上がりとなりました。
私たちは、「ただリフォームする」のではなく、お客様の思いを“かたち”にし、次の使い手にとっても価値ある空間に仕上げることを大切にしています。賃貸としての活用はもちろん、住まいや事務所、スタジオとしての活用など、幅広い可能性を持つ今回の施工事例が、今後リフォームをご検討されている皆様にとって少しでも参考になれば幸いです。
\ マンション一室の活用にお悩みの方も、お気軽にご相談ください /
私たちは、お客様の「こうしたい!」に真摯に向き合い、最適なご提案をいたします。
築年数が浅い物件は、設備機器や内装が新しく、内装自体は魅力的かもしれませんが、ある程度築年数が経っている物件も、少し一工夫を入れる事で新しい魅力的な物件に生まれ変わります。